世界の名著 40 キルケゴール 中央公論社

「死に至る病」

今の私には文明批判と読める。異教や動物を見下す表現の仕方(それについてどれだけ理解しているのですか?)や女性に対しての差別的表現はあるけれど、これは、読み手が十九世紀のキリスト教徒であることを考えると、読ませるために意識的にしたのかもしれない。著者の言う通りの生き方をするならば、侵略とか差別とはかけ離れた集団が生まれるだろう。文明の中での人間の生き方について、その心理分析がキリスト教の用語でつづられていく。前半の「他者」は「神」でなくても、人とのつながりでもいいではないか、と今の私は思う。

(池田市立図書館書評)
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by Okawghumpe | 2010-02-03 00:04 | 図書館書評
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